トルクとは、物体を回転させるねじり力です。ドアを開けたり、ネジを回したりすると、加えた力と回転軸からの距離が乗じてトルクが生じます。
ヒンジの場合、トルクは重力によって蓋またはドアに発生する回転力を表します。簡単に言えば、蓋が重いほど、そしてその重心がヒンジから遠いほど、トルクは大きくなります。
トルクを理解することで、適切なヒンジを選択でき、パネルがたるんだり、突然落ちたり、閉じるときに軽く感じたりすることがなくなります。
ヒンジトルクを計算する必要があるのはなぜですか?
ヒンジは、フリップ式の蓋やキャビネット構造に広く使用されています。例としては、以下のようなものがあります。
● ノートパソコンの画面 – ヒンジは画面の重量をバランスさせるのに十分なトルクを提供する必要があります。
● ツールボックスまたはキャビネットの蓋 – これらは通常、幅が広く重いため、より高いトルクを生成します。
● 産業機器のドアや電化製品の蓋 – 重いパネルには、不意の落下を防ぐために十分な強度のあるヒンジが必要です。
トルクが低すぎると、蓋がバタンと閉まってしまいます。
トルクが高すぎると、蓋が開けにくくなったり、固く感じたりします。
ヒンジ トルクを計算すると、ヒンジのトルク定格が蓋によって生成されるトルクよりも高くなることが保証され、スムーズで安全なユーザー エクスペリエンスが実現します。
トルクの推定方法
基本原理は、トルク = 力 × 距離です。
式は次のとおりです。
T = F × d
どこ:
T= トルク (N·m)
F= 力(通常は蓋の重さ)、ニュートン単位
d= ヒンジから蓋の重心までの距離(水平距離)
力を計算するには:
F = 幅 × 9.8
(W = 質量(kg)、9.8 N/kg = 重力加速度)
蓋が均一に分布している場合、重心は中間点(ヒンジから L/2)に位置します。
計算例
蓋の長さ L = 0.50 m
重量 W = 3 kg
重心距離 d = L/2 = 0.25 m
ステップ1:
F = 3 kg × 9.8 N/kg = 29.4 N
ステップ2:
T = 29.4 N × 0.25 m = 7.35 N·m
つまり、ヒンジ システムは蓋の重量に対抗するために約 7.35 N·m のトルクを提供する必要があります。
ヒンジを 2 つ使用する場合、各ヒンジがトルクのおよそ半分を負担します。
結論
必要なヒンジトルクを見積もるには:
● トルク(T)=力(F)×距離(d)
● 蓋の重さで力がかかる
● 距離は重心によって決まる
● 2つのヒンジがトルク負荷を分担します
● 計算値よりわずかに高いトルクを持つヒンジを常に選択してください
上記はあくまでも基本原則です。実際のアプリケーションでは、ヒンジトルクの計算において追加の要素も考慮する必要があります。お気軽にお問い合わせください。お客様のプロジェクトを詳細にご検討させていただきます。
投稿日時: 2025年12月17日